CSSレイアウト講座

芥川第二回目

(原文)「はや夜も明けなむと思ひつつゐたりけるに、鬼はや一口に食ひてけり。」
(現代語訳)男は、早く夜が明けてほしいと思い続け、いたところが、鬼は早くも一口で食ってしまった。
(原文)「あなや」といひけれど、神鳴るさわぎにえ聞かざりけり。
(現代語訳)女は「ああ」と言ったけれども。雷の鳴るさわぎに女の叫び声を聞くことができなかった。
(原文)「やうやう夜も明けゆくに見れば率て来し女もなし。
(現代語訳)しだいに夜も明けてきてので、(倉の中を)見ると、連れてきた女がいない。
(原文)「足ずりをして泣けどもかひなし」
(現代語訳)男はじだんだを踏んで泣いたのだが、どうしようもない。
(原文)「白玉かなにぞと人の問ひし時露と答へて消えなましものを」
(現代語訳)あの光るのは真珠ですか。何ですかと女が尋ねた時、私はあれは露ですと答えて消えてしまったらよかったの。(そうすれば、こんなに悲しくならなかったのに)
(原文)これは、二条の后のいとこの女御の御もとに、仕うまつるやうにてゐ給へりけるを
(現代語訳)これは二条の后が、いとこの女御のもとに、お仕えするかっこうで住んでおられましたが。
(原文)かたちのいとめでたくおはしければ
(現代語訳)高子の容貌がたいそうすばらしくいらっしゃたので
(注)藤原明子は良房の娘で文徳天皇の女御、清和天皇の御母。高子と従姉妹にあたる。